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2024.12.18
箕面市の老人ホーム・高齢者施設の最新状況
老人ホームや高齢者施設の運営状況や特性などをエリア毎にご紹介してまいります。
今回は、「北摂の中でも特に自然が豊かで高級住宅地が多い」事でも有名、また最近新しい駅が出来た事でも注目を集める「箕面市」についてご紹介します。
≪目次≫
1、箕面市の高齢者人口と高齢化率について
2、箕面市の老人ホーム・高齢者住宅等の運営状況
3、箕面市の特養・老健・介護医療院の運営状況
4、箕面市で最適な老人ホームを探すポイント
5、まとめ
箕面市の高齢者人口と高齢化率について
箕面市の令和6年度概況として発表されている総人口は138,845人です。この数字は大阪府下で中間値に近いものとなっており、北摂エリア10市町の中で5番目の人数となります。
このうち、65歳以上の高齢者が35,591人となっており、高齢者比率は25.6%となります。
およそ4人に1人が65歳以上の高齢者となっており、高齢化が進んでいる状況といえます。
ただし、大阪府全体の高齢化率は令和6年10月時点で「27.1%」となっている事から、大阪府の他の地域と比較すると高齢者の比率は低くなっており、北摂エリアでも吹田市・茨木市に次いで高齢化が低い水準となっています。
ちなみに、令和6年1月時点で大阪府下で最も高齢化率が低いのが
吹田市:23.8%
となっており、逆に大阪府下で最も高齢化率が高いのが
豊能町:50.3%
となっています、人口が少ない事が大きく影響していると想定されますが、大阪府下でも過疎地ではすでに2人に1人が65歳以上の高齢者になっているというのは衝撃の事実だと感じます。
また、箕面市における65歳以上の「要介護認定者数(要支援1~要介護5の介護認定を受けた人数)」は、令和6年時点で:6,552人となっており、高齢者全体の18.4%、つまり箕面市で暮らす65歳以上の高齢者のうち5人に1人程度が介護認定を受けていることになります。この数字は他の自治体と比べてかなり低い水準になっており、箕面市は大阪府下の他の自治体よりも高齢者の比率が少なく、また比較的元気ないわゆるアクティブシニアが多い地域といえます。
高級住宅地としても有名な箕面市ですが、自然が多い環境から子育て世代の流入も増えており、また富裕層が多い土地柄も影響しているのか介護保険を必要としないアクティブシニアの比率も高くなっています。新駅が出来る等、最近でも発展を続けており、大阪府内でも特に活気がある自治体であると言えそうです。
箕面市の老人ホーム・高齢者住宅等の運営状況
大阪府下では高齢化率が低く、また比較的元気な高齢者が多い箕面市ですが、要介護者の受け皿となる民間の老人ホーム・高齢者住宅等の運営・設置状況がどうなっているのかを説明していきます。
※令和6年1月~11月に当社が独自に収集したデータを掲載しております、実際の数字とは多少の誤差がある可能性がありますがご了承ください
介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)
運営棟数:6棟
総居室数:564室
空室状況:空室がある施設が多いが全て高級老人ホーム
プチ情報:一般的な料金の施設は常に満室で待機者もいるほどの人気、高級老人ホームは空室があるが初期費用が数百万~数千万、または月額費用が50万前後必要な施設ばかり。
住宅型有料老人ホーム
運営棟数:8棟
総居室数:318室
空室状況:満室の施設が多く空室がある施設は少ない
プチ情報:お手頃な料金で入居出来る施設~介護付きと同様に高級老人ホームまで幅が広い。月額固定料金が13万以下の施設は、基本的に満室で要介護①以上の認定がある方しか入居対象としていない住宅型有料老人ホームが多い。
サービス付き高齢者向け住宅
運営棟数:17棟
総居室数:703室
空室状況:空室がある施設も多いがお手頃価格施設はほぼ満室
プチ情報:新規オープン施設がほとんど無い中で空室がある施設は複数ある。恐らく月額固定料金が15万以上の施設が多く、年金だけでは入居が難しい事が影響していると想定される。
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)
運営棟数:9棟
総居室数:135室
空室状況:空室は少なくほとんどの施設が満室
プチ情報:認知症の診断がある方しか入れない施設、また地域密着型サービスに該当するので箕面市のグループホームには箕面市に住民票の住所がある方しか入居出来ないというルールもある。他の施設形態と比較して極端に居室数が少なくなっている、これは認知症グループホームが「ユニットケア」という形式でサービスを提供しており、1棟あたりの居室数が一般的に9室or18室or27室になっている事が要因となる。※稀に総居室数5室などの小規模なグループホームもある。
上記以外にも、有料老人ホームやサ高住の指定を受けていない「高齢者向け専用賃貸住宅」いわゆる高専賃や、介護保険では無く障がい支援サービスを利用される方向けの「障がいグループホーム」といった民間の高齢者施設も箕面市で一部運営されています。
箕面市の介護保険施設(特養・老健・介護医療院)の運営状況
特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)
運営棟数:6棟
入所定員:409名※多床室があるので入所可能人数で表記
空室状況:基本は満室で待機者が複数名以上いる施設がほとんど
プチ情報:10年ほど前までは、全国の特養の入居待機者が「50万人以上」と言われていましたが、直近では「25万人程度」とほぼ半減しています。これは2015年に、特養の入所要件が元々の「要介護1以上」から「原則要介護3以上」に変更された事、また民間の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅がここ10年で急増した事が大きな要因になっていると想定されます。
多くの方の認識として「特養は料金が安い」というものがあると思いますが、最近では一概に言えなくなっています。具体的には、新しい特養は多くが「ユニット型個室」というタイプの運営を行っています。結論から言うと、この場合民間の低額な有料老人ホーム等よりも特養の方が月額利用料が高額になるケースがありますのでご留意ください。
老健(介護老人保健施設)
運営棟数:4棟
入所定員:370名※多床室があるので入所可能人数で表記
空室状況:空室がある施設が多く特養と比較すると入所のハードルは低い
プチ情報:老健は月額費用負担が少なく、またリハビリを提供してくれる施設という事で人気が高いが、終身利用では無く3か月~6か月で原則退居になる施設である事を念頭に検討する必要がある。
※長期的に入所出来る老健もあるが、その場合はリハビリの提供はほとんど期待出来ない。
また「単価の高い薬を処方してもらえない」、「外部の医療機関を受診出来ない」といった入所後のトラブルも懸念されるので検討する際は注意が必要です。
介護医療院(元々は介護療養型医療施設)
運営棟数:0棟
入所定員:0名※多床室があるので入所可能人数で表記
空室状況:箕面市に介護医療院はありません。
箕面市で最適な老人ホームを探す方法
箕面市は、民間の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、認知症グループホームが合計で40施設、公的な介護保険施設が合計で10施設、民間と公的施設の合計で50棟が運営しており、大阪府下では高齢者施設が非常に少ない自治体となります。
ただし、箕面市は高齢者比率及び介護が必要な要介護状態の高齢者が少ない為、老人ホームの入居を検討する高齢者も周辺自治体と比べて少ないと想定されます。また、周辺自治体と比較しても比較的高額な料金設定の老人ホーム等が多い事で、民間高齢者施設の空室は比較的多い地域でもあります。ただし、費用負担の少ない老人ホームの入居を希望する方にとって、箕面市は施設探しのハードルが高い自治体であると言えます。
そんな時に活用できるのが、希望条件を基に最適な選択肢を探すサポートをしてくれる「老人ホーム紹介サービス」です。直近で老人ホーム探しを検討されている方は是非下記コラムもご参照ください。
箕面市の施設探しワンポイントアドバイス
・空室がある老人ホームも多いが、比較的高額な料金が必要な施設が多いのでよく確認しましょう!パンフレット等に記載されている金額以外に、介護費・医療費・消耗品費等が必要な点にも注意が必要です。
・地域に拘らない場合、隣接する豊中市や茨木市は比較的費用負担が少なくても入居可能な老人ホームが多いです、予算重視の方は周辺地域の情報も確認しましょう!
・施設毎に使える制度や受ける事が出来るサービスには差がある事、また特養等の公的施設にもメリットとデメリットがある事を踏まえて考えてみましょう!
・インターネットでは公開されていない情報がある事を理解し、自分で探すのが難しいと感じたら迷わず老人ホーム紹介サービスを活用しましょう!
まとめ
箕面市は大阪府下では高齢者比率が低く、また介護保険を利用しながら生活をしている高齢者が少ない自治体になります。子育て世代やアクティブシニアが多く最近でも発展を続けている地域ですが、今後は高齢化が加速していくと想定されます。土地代が高い事からも今後新規オープンする老人ホームは周辺エリアと比べると圧倒的に少ないと想定され、施設探しをする際は周辺地域も視野に入れて検討する方が良いでしょう。最新の正しい情報を基に、失敗しない終の棲家探しをしていただければと思います。
≪著者情報≫
石津 和幸(イシヅ カズユキ)
opsol高齢者・ケア住宅紹介サービス代表西日本で唯一、「老人ホーム探しの専門家」として大手新聞社主催のメディアサイトに登録されている、高齢者・ケア住宅探しのプロフェッショナル。
「中立・誠実」を理念に掲げ、業界の健全化推進にも取り組んでいる。