お知らせ・ご相談者様の声 お知らせ・ご相談者様の声

TOPICS お知らせ・
ご相談者様の声

地域・施設情報

2024.12.15

八尾市の老人ホーム・高齢者施設の最新状況

老人ホームや高齢者施設の運営状況や特性などをエリア毎にご紹介してまいります。

今回は、「著者の生まれ故郷で河内音頭発祥の地」としても知られている「八尾市」についてご紹介します。

≪目次≫

1、八尾市の高齢者人口と高齢化率について
2、八尾市の老人ホーム・高齢者住宅等の運営状況
3、八尾市の特養・老健・介護医療院の運営状況
4、八尾市で最適な老人ホームを探すポイント
5、まとめ

八尾市の高齢者人口と高齢化率について

八尾市の令和6年度概況として発表されている総人口は260,074人です。この数字は大阪府下で9番目に多く、大阪府下でも比較的人口が多い自治体であると言えます。
このうち、65歳以上の高齢者が73,773人となっており、高齢者比率は28.4%となっています。
4人に1人以上が65歳以上の高齢者となっており、急速に高齢化が進んでいる状況といえます。

大阪府全体の高齢化率は令和6年10月時点で「27.1%」となっている事から、大阪府の他の地域と比較しても高齢者の比率がかなり高くなっており、高齢者施設を検討する方も非常に多い地域であると言えそうです。

ちなみに、令和6年1月時点で大阪府下で最も高齢化率が低いのが
吹田市:23.8%
となっており、逆に大阪府下で最も高齢化率が高いのが
豊能町:50.3%
となっています、人口が少ない事が大きく影響していると想定されますが、大阪府下でも過疎地ではすでに2人に1人が65歳以上の高齢者になっているというのは衝撃の事実だと感じます。

また、八尾市における65歳以上の「要介護認定者数(要支援1~要介護5の介護認定を受けた人数)」は、令和6年時点で:18,791人となっており、高齢者全体の25.5%、つまり八尾市で暮らす65歳以上の高齢者のうち4人に1人以上が介護認定を受けていることになります。この数字は他の自治体と比べても高い水準になっており、八尾市は大阪府下の他の自治体よりも高齢者が多く、また介護保険を使って生活をしている方が多いといえます。

大阪中心部のベッドタウンとして人口が多い八尾市ですが、大阪府内でも高齢者比率が高く介護保険を利用する方も多い高齢福祉の町とも言えそうです。

 

八尾市の老人ホーム・高齢者住宅等の運営状況

大阪府下で高齢化率が高く、また要介護認定を受けている高齢者も多い八尾市ですが、要介護者の受け皿となる民間の老人ホーム・高齢者住宅等の運営・設置状況がどうなっているのかを説明していきます。
※令和6年1月~11月に当社が独自に収集したデータを掲載しております、実際の数字とは多少の誤差がある可能性がありますがご了承ください

介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)

運営棟数:16棟
総居室数:840室
空室状況:満室と空室がある施設が半々程度
プチ情報:高級施設はほとんど無く、低額~中程度の料金設定の施設がほとんど。生活保護受給の方でも相談できる介護付き有料老人ホームもある

住宅型有料老人ホーム

運営棟数:39棟
総居室数:1,579室
空室状況:満室の施設もあるが空室がある施設も多い
プチ情報:低料金の施設が多く最近は24時間看護師常駐の施設も増えている

サービス付き高齢者向け住宅

運営棟数:51棟
総居室数:1,953室
空室状況:満室の施設もあるが空室がある施設も多い
プチ情報:低料金の施設が多い、周辺エリアと比較して医療法人が運営している施設も多い

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

運営棟数:21棟
総居室数:315室
空室状況:空室は少なくほとんどの施設が満室
プチ情報:認知症の診断がある方しか入れない施設、また地域密着型サービスに該当するので大阪市のグループホームには大阪市に住民票の住所がある方しか入居出来ないというルールもある。運営棟数はサ高住よりも多いが居室数は少なくなっている、これは認知症グループホームが「ユニットケア」という形式でサービスを提供しており、1棟あたりの居室数が一般的に9室or18室or27室になっている事が要因となる。※稀に総居室数5室などの小規模なグループホームもある。

上記以外にも、有料老人ホームやサ高住の指定を受けていない「高齢者向け専用賃貸住宅」いわゆる高専賃や、介護保険では無く障がい支援サービスを利用される方向けの「障がいグループホーム」といった民間の高齢者施設も八尾市で多数運営されています。

八尾市の介護保険施設(特養・老健・介護医療院)の運営状況

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)

運営棟数:21棟
入所定員:1,074名※多床室があるので入所可能人数で表記
空室状況:基本は満室で待機者が複数名以上いる施設がほとんど
プチ情報:10年ほど前までは、全国の特養の入居待機者が「50万人以上」と言われていましたが、直近では「25万人程度」とほぼ半減しています。これは2015年に、特養の入所要件が元々の「要介護1以上」から「原則要介護3以上」に変更された事、また民間の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅がここ10年で急増した事が大きな要因になっていると想定されます。
多くの方の認識として「特養は料金が安い」というものがあると思いますが、最近では一概に言えなくなっています。具体的には、新しい特養は多くが「ユニット型個室」というタイプの運営を行っています。結論から言うと、この場合民間の低額な有料老人ホーム等よりも特養の方が月額利用料が高額になるケースがありますのでご留意ください。

老健(介護老人保健施設)

運営棟数:5棟
入所定員:471名※多床室があるので入所可能人数で表記
空室状況:空室がある施設が多く特養と比較すると入所のハードルは低い
プチ情報:老健は月額費用負担が少なく、またリハビリを提供してくれる施設という事で人気が高いが、終身利用では無く3か月~6か月で原則退居になる施設である事を念頭に検討する必要がある。
※長期的に入所出来る老健もあるが、その場合はリハビリの提供はほとんど期待出来ない。
また「単価の高い薬を処方してもらえない」、「外部の医療機関を受診出来ない」といった入所後のトラブルも懸念されるので検討する際は注意が必要です。

介護医療院(元々は介護療養型医療施設)

運営棟数:2棟
入所定員:100名※多床室があるので入所可能人数で表記
空室状況:満室の場合もあるが看取りの方が多く空室がある事も多い
プチ情報:他の公的介護施設と比較しても極端に運営棟数及び入所定員が少ない施設。基本的に総合病院等の医療機関に併設されている事が多い。重度の医療処置が必要な方でも対応出来る公的施設としてニーズがあると感じるが、療養型病院に近い印象もあり生活の場としては適していないとも感じる部分がある。※外部にあまり情報が出ないので実情が把握できていない施設でもあります。

 

八尾市で最適な老人ホームを探す方法

八尾市は、民間の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、認知症グループホームだけでも合計で127施設、公的な介護保険施設が合計で28施設、民間と公的施設の合計で155棟が運営している大阪府下では高齢者施設が多い自治体となります
八尾市内には人口に対して十分な数の老人ホームが供給されており、周辺エリアと比較しても空室が多くまた料金設定が低額な施設も多い地域となります。また隣接している東大阪市も大阪で最も高齢者施設が多い地域である事から、八尾市周辺は高齢者施設の選択肢が非常に多く、中々全ての選択肢を比較する事が難しいといえます。
そんな時に活用できるのが、希望条件を基に最適な選択肢を探すサポートをしてくれる「老人ホーム紹介サービス」です。直近で老人ホーム探しを検討されている方は是非下記コラムもご参照ください。

別コラム:老人ホーム紹介サービスの特徴と3つの選ぶポイント

八尾市の施設探しワンポイントアドバイス

・比較的空室がある老人ホームが多いので、重要視する条件を明確にしてより希望に近しい候補を見つけましょう!

・地域に拘らない場合、隣接する東大阪も候補に加えるとより希望条件に近しい候補が見つかるかもしれません!

・目先の希望条件だけで無く、看取りを含めた将来的な事も視野に入れて検討しましょう!

・施設毎に使える制度や受ける事が出来るサービスには差がある事、また特養等の公的施設にもメリットとデメリットがある事を踏まえて考えてみましょう!

・インターネットでは公開されていない情報がある事を理解し、自分で探すのが難しいと感じたら迷わず老人ホーム紹介サービスを活用しましょう!

まとめ

八尾市は大阪府下では高齢者比率が高く、また介護保険を利用しながら生活をしている高齢者が多い自治体になります。今後も更に高齢化が進む事が想定され、新規オープンの老人ホームもまだまだ増える見込みです。周辺エリアも含めると選択肢が多くなる事で施設の選定も難しい場合が想定されます。最新の正しい情報を基に、失敗しない終の棲家探しをしていただければと思います。

 

≪著者情報≫

石津 和幸(イシヅ カズユキ)
opsol高齢者・ケア住宅紹介サービス代表

西日本で唯一、「老人ホーム探しの専門家」として大手新聞社主催のメディアサイトに登録されている、高齢者・ケア住宅探しのプロフェッショナル。
中立・誠実」を理念に掲げ、業界の健全化推進にも取り組んでいる。